2026年3月、約4年ぶりにStudio Displayの新型が発表されました。新型が気になっている方も多いのではないでしょうか。
しかし、新型と旧型で何が変わったのか、スペック表だけではわかりにくい部分もあります。
結論から言うと、Studio Display 2026年モデルは接続性やカメラが進化したものの、ディスプレイ性能自体は旧型とほぼ同じで、大きな変更はありません。
今回は、Studio Display 2022年モデルを実際に使っている筆者が、新型と旧型の違いを詳しく比較していきます。
Studio Display 新型(2026)と旧型(2022)のスペック比較
まずは、新型と旧型の主要スペックを一覧表で確認しましょう。
| 項目 | 2022年モデル(旧型) | 2026年モデル(新型) |
|---|---|---|
| 画面サイズ | 27インチ | 27インチ |
| 解像度 | 5,120×2,880(5K) | 5,120×2,880(5K) |
| 最大輝度 | 600ニト | 600ニト |
| リフレッシュレート | 60Hz | 60Hz |
| 色域 | P3 | P3 |
| チップ | A13 Bionic | A19 |
| 接続ポート | Thunderbolt 3×1、USB-C×3 | Thunderbolt 5×2、USB-C×2 |
| ホスト充電 | 最大96W | 最大96W |
| カメラ | 12MP センターフレーム | 12MP センターフレーム(Desk View対応) |
| スピーカー | 6スピーカー(空間オーディオ対応) | 6スピーカー(30%深い低音) |
| マイク | 3マイクアレイ | 3マイクアレイ |
| 付属ケーブル | Thunderboltケーブル(1m) | Thunderbolt 5 Proケーブル(1m) |
| 対応Mac | Thunderbolt 3搭載Mac(Intel含む) | AppleシリコンMac(macOS Tahoe 26.3.1以降) |
| 価格(税込) | 199,800円〜 | 269,800円〜 |
表を見てわかるとおり、ディスプレイパネルのスペック(5K・600ニト・60Hz・P3)は新旧で全く同じです。
変わったのは主に接続性、カメラ、チップ、そして価格です。
Studio Display 新型と旧型の違い
ここからは、それぞれの違いを詳しく見ていきます。
ディスプレイ性能
Studio Displayの新旧で最も意外なポイントが、ディスプレイパネルのスペックが変わっていないことです。
解像度は5,120×2,880の5K、最大輝度は600ニト、リフレッシュレートは60Hz固定、色域はP3対応で、これらのスペックは2022年モデルと全く同じです。
私は2022年モデルを使用していますが、実際にStudio Displayを使っていて画面の綺麗さに不満を感じたことはありません。

Studio Displayの画面の綺麗さは圧倒的です。
218ppiの高い画素密度による精細な表示は、4年経っても色褪せない品質です。
ただし、120HzのProMotionやHDR表示が必要な方は、上位モデルのStudio Display XDRを検討する必要があります。
チップ
内蔵チップはA13 BionicからA19に変更されました。世代的には大幅な強化です。
しかし、Studio DisplayはiPhoneやiPadのようにアプリを動かすデバイスではありません。
チップの役割は、カメラの映像処理やオーディオ処理、Thunderboltデバイスの管理などです。
A19チップへの強化によって、新たに追加されたデスクビューなどの機能が実現しています。
ユーザーが体感できるのは、こうした新機能を通じた間接的な恩恵になります。
接続ポート

新旧の違いで最も実用面に影響するのが、ポート構成の変更です。
旧型はThunderbolt 3が1つとUSB-Cが3つという構成でした。新型ではThunderbolt 5が2つとUSB-Cが2つに変わっています。
新型の大きなメリットは、Thunderbolt 5ポートが2つあることで、デイジーチェーン接続ができるようになった点です。
Studio Displayを複数台使いたい場合、Mac本体のポートを1つ使うだけで2台目以降を数珠つなぎに接続できます。

Studio Displayを複数台繋ぎたい場合は便利な点です。
しかし、Thunderbolt 5のフル性能を活かすには、M4 Pro以上のチップを搭載したMacが必要です。
M4やM3のMacでも接続はできますが、Thunderbolt 5の転送速度は出ません。
MacBook Proに接続する場合は、ケーブル1本で充電しつつ、空いたThunderbolt 5ポートに有線LANアダプターやストレージを繋げるなど、使い勝手が向上する場面があります。
カメラ
カメラは引き続き12MPのセンターフレーム対応のものが搭載されています。
新型ではデスクビューに対応しました。
デスクビューは、ビデオ通話中に自分の顔を映しながら、デスク上のものも同時に映せる機能です。
2022年モデルのカメラは発売当初から画質の悪さが指摘されていることもありましたが、実際にWEB会議で使っている限り、相手から画質について不満を言われたことはありません。

私は普段、Studio DisplayのカメラでWEB会議をしてますが、画質は全く問題ないです。
日常的なビデオ通話であれば、旧型でも十分に使えるレベルです。
スピーカー

スピーカーは新旧ともに6スピーカー構成で、空間オーディオにも対応しています。
新型では低音域が30%深くなり、より迫力のある音を響かせることが可能です。
Studio Displayのスピーカーは、外部スピーカーを別途用意しなくてもいいほどの音質です。
実際に私もStudio Displayの内蔵スピーカーだけで音楽を聴いたり動画を視聴したりしていますが、十分に満足できるクオリティです。

外部スピーカーが不要だと思えるほど、スピーカーの品質が高いです!
外部スピーカーがいらないレベルの音質は、Studio Displayの隠れた強みとなります。
新型でさらに低音が改善されたのは、音楽や映画を楽しむ方には嬉しいポイントです。
価格
新型Studio Displayの価格は269,800円(税込)からです。
旧型の199,800円から約7万円の値上げになっています。
| 構成 | 2022年モデル | 2026年モデル |
|---|---|---|
| 標準ガラス+傾きスタンド | 199,800円 | 269,800円 |
| Nano-textureガラス+傾きスタンド | 242,800円 | 319,800円 |
高さ調整スタンドは別途オプション料金がかかります。
アップデート内容を考えると、7万円の値上げ幅は大きいです。

ここは円安が大きく影響してます…。
旧型Studio Displayから買い替えるべき?
2022年モデルのStudio Displayを実際に使っている立場から率直に言うと、急いで買い替える必要はありません。
最大の理由は、ディスプレイパネルが同じだからです。
画面の美しさ、色の正確さ、解像度のすべてが据え置きなので、画質面での進化はほぼありません。
カメラやスピーカーも改善されていますが、旧型でも日常的な使用で不満を感じるレベルではないです。
私が実際に使っていて、WEB会議のカメラ画質も、実際に相手から指摘されたことはありませんし、マイクの音質についても「全く違和感がない」と言われています。

旧型を持っているなら、買い換えるメリットはほとんどないです。
買い替えを検討すべきなのは、以下に当てはまる方です。
現在のStudio Displayで特に不満がないなら、7万円の値上げを考慮しても買い替えの優先度は低いです。
120HzやHDRが欲しくなったら、買い替え先は新型Studio Displayではなく、Studio Display XDRになります。
新規購入ならStudio Displayはおすすめ?
初めてStudio Displayの購入を検討している方には、Macに最適な5Kディスプレイとしておすすめできます。
Studio Displayの一番の価値は、218ppiの5K Retinaディスプレイによる「Macの画面そのもの」と言える表示品質です。
MacBook ProやiMacの内蔵ディスプレイと同じ色味・精細さで表示されるため、他社のディスプレイで起きがちな色味のズレがありません。

iPhoneなど、他のAppleデバイスと同じ色で表示できるのがStudio Displayのメリットです!
加えて、高品質なスピーカー、カメラ、マイクを内蔵しているため、外部機器を揃えなくてもすぐにWEB会議や動画視聴を快適に行えます。
デスクまわりがスッキリするのも大きなメリットです。
しかし、27万円という価格は安くはありません。
5K解像度のディスプレイだけで言えば、ASUSやDELLなどからも販売されています。
また、カメラやスピーカー等はついていませんが、KTC H27P3なら、タイミングによっては6万円台で購入可能です。

純粋にディスプレイの解像度やサイズだけを重視するなら、他社製品も選択肢に入ります。
カメラ・マイク・スピーカーの内蔵、Macとの完璧な色合わせ、Thunderbolt 5の接続性まで含めたトータルの体験に価値を感じるなら、Studio Displayが最適な選択です。
Studio Display XDRとの違いも比較
新型Studio Displayと同時に、まったく新しいStudio Display XDRも発表されました。
120Hzやmini LEDを搭載しているのが、Studio Display XDRの特徴です。
3モデルのディスプレイ性能と価格を比較すると、以下のとおりです。
| 項目 | SD 旧型(2022) | SD 新型(2026) | SD XDR(2026) |
|---|---|---|---|
| バックライト | LED | LED | mini LED |
| SDR輝度 | 600ニト | 600ニト | 1,000ニト |
| HDR輝度 | 非対応 | 非対応 | 2,000ニト(ピーク) |
| コントラスト比 | 非公表 | 非公表 | 1,000,000:1 |
| リフレッシュレート | 60Hz | 60Hz | 120Hz |
| 色域 | P3 | P3 | P3 + Adobe RGB |
| チップ | A13 Bionic | A19 | A19 Pro |
| ホスト充電 | 最大96W | 最大96W | 最大140W |
| 標準スタンド | 傾き調整 | 傾き調整 | 傾き+高さ調整 |
| カメラ / マイク / スピーカー | 12MP / 3マイク / 6スピーカー | 12MP(Desk View対応)/ 3マイク / 6スピーカー | 12MP(Desk View対応)/ 3マイク / 6スピーカー |
| 価格(税込) | 199,800円〜 | 269,800円〜 | 549,800円〜 |
mini LEDと120Hzが最大の違い
Studio DisplayとStudio Display XDRの最も大きな違いは、ディスプレイパネルの性能です。
Studio Display XDRは、mini LEDバックライトを搭載しています。
これにより、SDR輝度は1,000ニト、ピークHDR輝度は2,000ニトと、通常のStudio Displayの約3倍の明るさとなっています。


mini LEDを搭載しているのが、Studio Display XDRの特徴です。
コントラスト比は1,000,000:1で、暗いシーンでもやや白くなるようなのががほぼない黒を表現できます。
リフレッシュレートも120Hzに対応し、アダプティブシンクでフレームレートに合わせて動的に調整されます。
MacBook Proの内蔵ディスプレイに搭載されているProMotionと同等のなめらかさが、外部ディスプレイでも体験できるようになりました。
ただし、120Hzで表示するにはM2 Pro以上のチップを搭載したMacが必要です。
M1世代、M2、M3搭載のMacでは60Hz表示になります。
Studio Display XDRのHDR表示などその他の機能は使えますが、120Hzだけは対応チップが限られるので注意が必要です。
Adobe RGB対応はデザイン・印刷のプロに重要
色域においても大きな差があります。
Studio DisplayはP3のみですが、Studio Display XDRはP3に加えてAdobe RGBにも対応しています。
Adobe RGBは印刷業界で標準的に使われる色空間で、印刷物の色を正確にプレビューしたいデザイナーや写真家にとっては重要な違いです。
Webコンテンツが中心の方や、印刷を前提としない作業であれば、P3対応のStudio Displayで十分です。
Pro Display XDRの後継としてのXDR
Studio Display XDRは、2019年に登場したPro Display XDRの実質的な後継モデルです。
Pro Display XDRはStudio Display XDR発表と同時に販売終了となりました。
画面サイズは32インチから27インチに、解像度も6Kから5Kに変わっています。
一見するとスペックダウンに見えますが、輝度やリフレッシュレートは向上し、カメラ・マイク・スピーカーの内蔵、Thunderbolt 5対応など、総合的な機能は大きく強化されています。


Pro Display XDRはカメラやマイク、スピーカーは非搭載でした。
加えて、Pro Display XDRは本体のみで約58万円〜、別売りスタンドが約12万円と、合計で約70万円の製品でした。
Studio Display XDRは549,800円〜で傾き+高さ調整スタンドが標準付属です。
Pro Display XDRと比較すると、コストパフォーマンスが良くなっています。
カメラ・マイク・スピーカーは共通
Studio DisplayとStudio Display XDRのカメラ・マイク・スピーカーは同じ仕様です。
12MPセンターフレームカメラ、スタジオ品質の3マイクアレイ、空間オーディオ対応の6スピーカーサウンドシステムといった、これらは価格の違いに関係なく同じとなっています。
そのため、WEB会議の映り具合や音響環境は、27万円のStudio Displayでも55万円のStudio Display XDRでも変わりません。


基本的に異なるのはディスプレイ性能です。
価格差の約28万円は、純粋にディスプレイパネルの性能差(mini LED、HDR、120Hz、Adobe RGB)と充電出力の差になります。
Studio Display XDRを選ぶべき人
Studio Display XDRが向いているのは、以下のような用途の方です。
ほとんどの人にとっては、Studio Displayで十分です。
価格差からもわかるとおり、Studio Display XDRはプロ向けのディスプレイとなっています。
FAQ
Q. Studio Display 2026年モデルでリフレッシュレートは変わった?
変わっていません。新型も旧型と同じ60Hz固定です。120Hzが必要な場合は、Studio Display XDRを選ぶ必要があります。
Q. Studio Display XDRの120Hzはすべてのmacで使える?
120Hz表示にはM2 Pro以上のチップを搭載したMacが必要です。M2 Pro、M3 Pro以上、M4以降のMacであれば120Hzで利用可能です。
Q. Thunderbolt 5非搭載のMacでも新型Studio Displayは使える?
新型Studio DisplayはApple Silicon搭載のMacであれば使用できます。Thunderbolt 5のフル性能を活かすにはM4 Pro以上のMacが必要ですが、M1〜M4のMacでもThunderbolt 3/4互換で接続可能です。
新型Studio Displayは堅実だが控えめなアップデート


Studio Display 2026年モデルは、Thunderbolt 5対応やカメラのデスクビュー対応、スピーカーの改善など、堅実なアップデートです。
しかし、ディスプレイパネル自体は4年前と変わらず、価格は円安の影響もあり、約7万円ほど上がってしまいました。


円安の影響で、大幅に値上がりしてしまいました…。
2022年モデルを使用しているユーザーにとっては、買い替えるほどの変化ではありません。
120HzやHDR表示が欲しい方は、Studio Display XDRが選択肢になりますが、カメラ・マイク・スピーカーはStudio Displayと共通のため、ディスプレイ性能にこだわるプロでなければ通常モデルで十分です。
新規購入であれば、Macとの一体感ある表示品質、外部機器いらずのカメラ・マイク・スピーカー、Thunderbolt 5による快適な接続性を備えた、完成度の高いディスプレイとしておすすめできます。





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